原発と原爆とともに

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原子力の医学的利用 ロブリー・D・エヴアンス 1946.06.10

日付 1946年6月10日

題名 原子力の医学的利用

作者 ロブリー・D・エヴアンス

掲載 海外旬報 第260号 pp45-52

発行 国際文化協会

原題 THE MEDICAL USES OF ATOMIC ENERGY

作者 Robley D.Evans

出典 Atlantic, Jan.1946, pp68-73

翻訳 大場正史


見出し    

原子力による救済

原子とエネルギー

放射能同位元素

保存血液ACD一号

放射能同位元素の治療学的応用

将来の問題

 

 

作者(Robley D. Evans, 1912-1990)は、カリフォルニア大バークレー校やMITの教授を務めた物理学者。身体へのラジウムの影響に関する研究の第一人者だった。

 

1933年におけるエヴァン「ズ」の論文の内容が引用されている。当時、時計の文字盤の夜光塗装工の労働者たちが口腔内の異変を立て続けに起こしており、研究や議論が起こった。エヴァンズは放射線検出器をつくり患者の被曝量の測定をしており「「標準を4回・300枚」とし、ブラシについた塗料が1ミリグラムなら、週5日勤務だと半年で4000ミリグラムのラジウムを体に入れる」と指摘している。エヴァンズは戦後には低線量の被曝の場合閾値があるという主張の先導者となる。なお当時エヴァンズは原子力委員会から多額の研究助成金を得ており、かつ、ウラン鉱山の顧問も引き受けていた。

 

掲載誌は、1857年に創刊された米国最古の評論誌。現在ではネット版も人気が高い。

 

訳者(OHBA Masafumi, 1914-1969)は、佐賀生まれの翻訳家。性科学関連の仕事が特に多く、「千夜一夜物語」の翻訳、「カーマ・スートラ」に関する著書などがある。

 

参照

プルトニウムファイル

プルトニウムファイル


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