日付 1946年1月22日
題名 原子力時代の形成
掲載 朝日新聞 1面
発行 朝日新聞社
形態 新聞 社説
内容
原子エネルギーの平和利用こそ画期的出来事とし、世界歴史の形成にどうかかわるかに注目せよと説く。
現在でこそ、マスコミにおいて「原子力の平和利用」を訴えるのは、読売新聞、日経新聞、産経新聞とその系列で、朝日新聞、毎日新聞、東京新聞が「脱原発」を指向しているのは周知の事実となっているが、当時の論調においては、「原子力の平和利用」をネガティブにとらえるような思考は、どこにもない。
言ってみればみな、「戦争反対」「原爆の利用反対」ということにおいて、みな一致していた。
とりわけ「朝日新聞」ならびに「科学朝日」は、反戦の意識に基づき、「原爆使用」の抑止力のような位置づけで積極的に「原子力の平和利用」を訴えていた。
他方、読売新聞は、社長の正力松太郎が当時A級戦犯として拘置所に収容され公職からも追放されていたこともあり、表立った主張がみられない。
読売新聞が大々的に「平和利用」キャンペーンを開始するのは、中曽根康弘が国会において原子力予算を通過させた1954年以降のことである。
参照