日付 1945年9月11日(~13日)
題名 原子爆弾の解剖
作者 都築正男
掲載 中国新聞
発行 中国新聞社
形態 座談会(3回連載)
中国新聞は、社屋が全焼、社員の1/3が死亡という事態のなかで、新聞相互援助契約によって近隣の新聞社に代行印刷を頼み、8月9日より配布を開始した。
15日までの報道では「原子爆弾」という言葉は使わず「新型爆弾、特殊爆弾」と表記した。
9月3日より自社印刷が開始され、ちょうどそのとき広島で調査を行っていた都築正男(東大医学博士)を囲み座談会を行い記事として連載される。
これが中国新聞としては原爆の威力、放射能の影響などを具体的に伝える最初の報道となった。
しかし、前日の記事にあるように、当の都築自身も原爆の実態が分からないなかでの説明であり、「解剖」と言えるほどの解説ではない。また、以後も含めて都築がどこまで科学的な知見に基づいて発言をしていたのか、それともGHQによる規制を受けたものだったのか、検討の余地がある。