原発と原爆とともに

「3.11」原発事故の後の時代を生きるための データベースを構築しています by 瀧本往人

The Atomic Plague, Wilfred Burchett, London Daily Express, 1945.09.05

日付 1945年9月5日

題名 The Atomic Plague

著者 Wilfred Burchett

掲載 London Daily Express

形態 記事

 

「広島では、最初の原子爆弾が都市を破壊し世界を驚かせた30日後も、人々は、かの惨禍によってケガを受けていない人々であっても、「原爆病」としか言いようのない未知の理由によって、いまだに不可解かつ悲惨にも亡くなり続けている。」


1945年9月2日、原爆投下後に最初に広島で取材を行ったジャーナリストであるウィルフレッド・バーチェットによる記事で英国の「ロンドン・デイリー・エクスプレス」に掲載された。これは、占領軍による検閲のない唯一の「ヒロシマ」の海外記事となる。その後、記者の広島への立ち入りは禁止される。後に著書、Shadow of Hiroshima, 1987.に収録される。

 

ウィルフレッド・バーチェット(1911- 1983)は、オーストラリア出身のジャーナリストで、当時、報道管制が敷かれるなかで単独で広島に赴いた。

 

この後、バーチェットの記事をかき消すかのようにファーレルの発言やローレンスの記事が出る。彼より少し遅れて現地入りした記者団のなかの一人ビル・ローレンスも同日にThe New York Timesに記事を発表しているが、その内容は原爆に対して無批判な内容となっている。

 

 

関連書:

Shadows of Hiroshima

Shadows of Hiroshima

広島・板門店・ハノイ―バーチェット自伝 (1972年)

広島・板門店・ハノイ―バーチェット自伝 (1972年)

広島today

広島today

 

参考

〈新訂増補版〉封印されたヒロシマ・ナガサキ

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