原発、原爆とは直接関係ないが、監修本が出た。
奥付では昨日が発売日となっている。
恋におちた哲学者
東京書籍
2013年4月15日
以下、6編のマンガが収録されている。
バタイユとロール
「聖なるもの」を求めて
御子柴 トミィ
ウィトゲンシュタインとマルガリート
キミの中に見た命題
梶原 あえり
ユングとザビーナ
心の病、恋の病
相良 一貴
いずれも映画化されたり、その界隈では話題になっている内容だが、解釈は大きく変えて、大胆な仮説を提示している。
本編のほかに、以下のコラムとショートストーリーがちりばめられている(イラストは、きゅん吉)。
コラム
ヘーゲル、ルソー
愛に年の差は関係ない
ラッセル、九鬼
恋多き哲学者
ショーペンハウアー、スピノザ、キルケゴール
生涯独身だった哲学者たち
フーコー、バルト
性別を超えた愛
ショートストーリー
デカルト
「妻」との別れ、王女との文通
アルチュセール
その苦悩と恋
マルクス
貴族の令嬢との純愛
いずれも、「哲学」の研究から言えば、「生涯」のエピソードとして位置づけられ、「思想」との関連性は、あまり問われないが、近年の研究をたどってみると、いずれの人物も、「恋」とその相手とのやりとりのなかに、ぬきさしならない「思想」的な重みを感じる。
しかも、彼らの哲学書を読むには、さまざまな障壁があるが、彼らの「恋」の経験は、おそらく大半の人にも、すんなりと入り込めるものであるという、大きな違いがある。
もちろん哲学者の「恋」は、通常の「恋」と似ているようで、やはり違う。
その違いがどこにあるのかを考えながら、それぞれの哲学者(と相手)の「思想」を読み説くと、これまでとは違った理解の仕方ができるのではないかと期待している。
是非とも手にとってみていただければと思う次第である。
- 作者: 瀧本往人,壱コトコ,くしながひろむ,高野弓,御子柴トミィ,梶原あえり,相良一貴,きゅん吉
- 出版社/メーカー: 東京書籍
- 発売日: 2013/04/06
- メディア: 単行本
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